些細なことで急に苛立ってしまったり、さっきまで穏やかだったのに涙が出そうになったり。「こんなはずじゃなかったのに」と、自分の感情の振れ幅に戸惑っている方は少なくありません。特に40代後半から50代にかけて、こうした気分の浮き沈みが強くなったと感じる方は多く、「年のせいなのか、性格が変わったのか」と一人で抱え込んでしまいがちです。今回は、更年期世代に増えるイライラ・気分の浮き沈みについて、その根本にある原因と、香りを取り入れたセルフケア習慣を一緒に考えていきます。
更年期のイライラの本質は、「性格」ではなく「ホルモンバランスの乱れ」
更年期のイライラというと、「我慢が足りない」「気持ちの持ちようだ」と捉えられてしまうことがありますが、これは正確ではありません。表面的には人間関係や仕事のストレスがきっかけに見えても、根っこにあるのは女性ホルモン(エストロゲン)の急激な変動によって、自律神経や感情をコントロールする脳内の仕組みが揺らいでいるという状態です。以前ストレスで浅くなる呼吸を、香りで整える深呼吸習慣でも触れたように、心の余裕のなさは呼吸や自律神経の乱れと深く関わっていますが、更年期の場合はそこに「ホルモンの波」という要因が重なってきます。
更年期のイライラ・気分の浮き沈みを招く3つの原因
原因1、エストロゲンの急激な減少による自律神経の乱れ
エストロゲンには自律神経を安定させる働きがあるとされていますが、更年期にはこのホルモンが急激に、しかも不規則に減少していきます。そのため自律神経が過敏になりやすく、普段は気にならない些細な刺激でも交感神経が優位になりやすい状態が続いてしまいます。
原因2、睡眠の質が落ち、心の余裕が失われていること
更年期はホットフラッシュや寝汗、中途覚醒などで眠りが浅くなりやすい時期でもあります。睡眠不足が続くと感情のコントロールを担う脳の働きが低下しやすく、普段なら受け流せることにも過敏に反応してしまいがちです。眠りの質を見直したい方は、眠れない夜に効く、耳温活とピローミスト習慣もあわせて参考にしてみてください。
原因3、「弱音を吐けない」という真面目さがストレスをため込みやすくすること
家庭や仕事で責任ある立場にいることが多い40〜50代は、多少の不調があっても「みんな我慢している」と自分の状態を後回しにしがちです。心身のサインに気づかないまま無理を重ねてしまうことが、イライラや気分の落ち込みをさらに強めてしまう一因になります。
薬剤師がすすめる、香りでホルモンバランスと向き合うセルフケア習慣
薬剤師として更年期世代の方のご相談を受ける中で、治療と並行して取り入れやすいとお伝えしているのが、香りを使ったセルフケアです。ゼラニウムの香りは、アロマテラピーの分野で気持ちを穏やかに整えたい時に選ばれることが多く、女性ホルモンの働きに近いとされる植物成分が含まれることでも知られています。クラリセージも同様に、緊張をやわらげたい場面で親しまれている香りです。一日の終わりに、ゆっくりと香りを深呼吸しながら嗅ぐ時間を持つことは、忙しい毎日の中で自分自身と向き合う小さな儀式にもなります。お風呂での過ごし方を見直したい方は、お風呂は浸かるだけで癒される?香りで整えるバスタイム習慣も参考にしてみてください。
選び方のポイント
精油は原液を直接肌につけず、必ずキャリアオイルで希釈するか、ディフューザーやロールオンタイプなど用途に合った製品を選びましょう。ゼラニウムやクラリセージは香りが強めなので、少量から試して自分に合う濃さを見つけることが大切です。持病がある方やホルモン治療中の方は、自己判断で使用量を増やさず、かかりつけ医や薬剤師に相談しながら取り入れることをおすすめします。
ローズに似た華やかさと、グリーン調のやさしさを併せ持つゼラニウム精油です。AEAJ表示基準適合認定精油なので、香りだけでなく品質面でも安心して選べます。ディフューザーはもちろん、キャリアオイルで希釈すればマッサージやロールオン作りにも使いやすい一本です。
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今日からできる3つのアクション
知識として知るだけでなく、今日の暮らしに小さく取り入れてみましょう。
- 寝る前の5分、ゼラニウムなど好きな香りを深呼吸しながら嗅ぐ時間をつくる
- その日感じたイライラや気分の波を、簡単にメモして「見える化」してみる
- 一人で抱え込まず、体調の変化を家族や職場、かかりつけ医に少しずつ共有する



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