一日中フル稼働した体は、汗と皮脂でどうしてもベタついてしまいます。特に人より汗をかきやすい体質だと、「早くお風呂に入ってスッキリしたい」という気持ちが、人一倍強くなるのではないでしょうか。今回は、そんな「汗の日こそお風呂で心を整えたい」という思いから、バスオイルを使ったアロマバスを取り入れるようになった体験と、薬剤師としての視点から見た使い方の工夫についてお伝えします。
「汗をかいてもいい」お風呂時間が、社会人になってから救いになった
この習慣を始めたのは、社会人になってからです。とにかく汗をかくのが嫌なのに、それでも汗をかいてしまう体質で、日中はどうしても汗のことが頭の片隅から離れませんでした。以前ご紹介した「多汗症の私がサウナは平気な理由」でも触れたように、私にとって「汗をかいてもいい」と思える場所や時間は、ほんの少しですが心を軽くしてくれるものでした。バスタイムもそのひとつで、汗をかいてもそのまますぐに洗い流せるという安心感があり、いつしか一日のうちで一番心が穏やかになる時間になっていきました。
最初は、特にこだわりのない普通の入浴剤を使っていました。以前クナイプのバスソルト「ラベンダーミント」を試していた時期もあったのですが、使い続けるうちに「何か違う気がする」という感覚があり、新しいものを試してみたくなったのを覚えています。そんなときに見つけたのが、生活の木のバスオイルでした。
生活の木のバスオイルに出会って変わったバスタイム
使ってみると、その香りの良さにすぐに虜になりました。それからは色々な香りを試すようになり、バスタイムそのものが楽しみに変わっていきました。一番気に入っているのは「すぐ香る」ところです。湯船にたらした瞬間からふわっと香りが広がるので、湯船に浸かったその瞬間から、気持ちがゆるむ感覚があります。
量も自分で調整できるので、日によって「今日は少し多めに」「今日はさりげなく香らせたい」と、好みの量を探すこと自体が日々のちょっとした楽しみになりました。時には、複数の香りを組み合わせて自分だけのブレンドを楽しんでみたりもしています。
精油と植物オイルをブレンドしたバスオイルです。湯船にたらすだけで、香りがふわっと広がります。ストーリーテリングやシトラスレイヴなど、気分や季節に合わせて選べる香りのバリエーションも魅力です。
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香りの余韻と、湯船から出るタイミング
一方で、香りの強さはそこまで長くは続きません。ただ、これが私にとってはむしろ都合が良く感じています。というのも、いつまでも湯船に浸かっていると、それはそれで汗がどんどん出てきてしまうからです。香りが薄くなってきたタイミングが、自然と「そろそろ湯船から出よう」という合図になっている気がしています。
また、バスオイルは直接肌にオイルが付着することがあるため、皮膚が弱い方は使用時に注意が必要だと感じました。私が使っているものはポンプ式で、必要な分だけサッと出せるので、使い勝手の面でも重宝しています。
バスオイルとアロマバスの仕組みを、薬剤師の視点から
ここからは薬剤師の視点から、バスオイルやアロマバスの一般的な仕組みについて補足します。お風呂と香りの組み合わせ全般については、以前「お風呂は浸かるだけで癒される?香りで整えるバスタイム習慣」でも詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。
香りがもたらす作用と、温熱効果の組み合わせ
バスオイルの多くは、精油(エッセンシャルオイル)と植物由来のオイルを組み合わせて作られています。お風呂という閉じられた空間で香りを楽しむと、鼻から香り成分を取り込むと同時に、温かいお湯によって血行が促されるため、香りによるリラックス感と入浴の温熱効果が重なりやすいと言われています。汗をかきやすい方にとっては、一日の汗のにおいやべたつきをお湯で洗い流しながら、香りで気分も切り替えられる時間になりやすいのではないかと感じています。
バスオイルを使うときに気をつけたいポイント
一方で、注意しておきたい点もあります。バスオイルは油分を含むため、湯船やお風呂の床が滑りやすくなることがあります。またオイルが皮膚に直接付着した際、原液に近い状態や高濃度のまま肌に触れると刺激になる場合があるため、皮膚が弱い方や肌トラブルが気になる方は、使用前に二の腕などでパッチテストを行ったり、少量から試したりすることをおすすめします。妊娠中の方やお子さんが使う場合は、使用可否や適した香りの種類が異なることもあるため、購入前にパッケージの注意書きを確認するか、薬剤師や医師などの専門家に相談すると安心です。
なお、汗の量や汗のにおいの悩みが長く続く場合や、日常生活に支障が出るほど強い場合には、セルフケアだけで抱え込まず、皮膚科や内科などの医療機関に相談することも選択肢のひとつとして考えてみてください。多汗症が「体質」であることについての記事でも、原発性局所多汗症について詳しくまとめていますので、あわせてご覧いただければと思います。
今日からできる、汗の日のバスタイム習慣
- 帰宅後、湯船にバスオイルを数滴垂らしてみる。まずは少量から、自分に合う量を探してみましょう。
- 香りが薄くなってきたタイミングを、湯船から出る合図にしてみる。長湯による汗のかきすぎを防ぐ目安にもなります。
- 気分や季節に合わせて違う香りを試したり、組み合わせたりして、自分だけのブレンドを楽しんでみる。
- 肌が敏感な方は、まず二の腕などでパッチテストをしてから、全身浴に取り入れてみる。
汗をかきやすい体質そのものをすぐに変えることは難しくても、一日の終わりに「ここで汗を洗い流して、心もリセットする」という時間を持てるだけで、気持ちの上での負担は少し軽くなるように感じています。人前で汗が止まらない不安と緊張性発汗との付き合い方についてまとめた記事もありますので、日中の汗の悩みが気になる方は、あわせてお読みいただけたらうれしいです。今日のお風呂は、少しだけバスオイルを試してみませんか。



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